クイック・ジャパンVol.68特集「グラビアアイドル」の個人的メモ

クイック・ジャパン (Vol.68)

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ただのまえがき

友達に「貴方はコレを見るべき」と言われたので近所のタコシェまで走っていき購入した。有難うA氏。


この本にも書いてあるように
現在アイドルは「○○アイドル」といった形で呼ばれ、ジャンルは限りなく細分化されている。
こういった状況でアイドルの全体状況を語るのは困難であり
多分、アイドルマニアの方々がこれを読んでも
「あの娘のことに触れられていないのはオカシイ」などと言われるのがオチだ。
それでもあえて「グラビアアイドル」という視点から何らかの記述を始める試みは
決して間違ってはいないと思う。
この特集でインタビューという形で取り上げられている人選も
メジャーな人間ばかりで物足りない感はあるかもしれないが
「グラビアアイドル50選1997-2006」である程度の網羅的把握への試みはしているし
中森明夫氏のコラムなどでグラビアアイドルの歴史的な話も少しだが入っている。
欲を言えば、この古い時代の話(私から見ればのことだけど)をもっと知りたかったが。


因みに私の大雑把なアイドル史の認識は以下のような感じ
超適当なアイドル私論 - 死に忘れましたわ


<アイドルを巡る話り>はどうしても「誰々ってカワイイよね」といった感想や
「誰々って整形らしいよ」「誰々って性格悪いんだって」のようなゴシップに偏ってしまう。
従って、こういった語りもたまには良いんじゃないですか、と思ふ。


それにしてもQJなんて久しぶりに買った。
家の本棚を確認したら、vol29『ムダな人数-少女詩人・螢』があった。
螢めっちゃ好きやったからwイタイとか言わないでw


以下は個人的なメモでございます



ほしのあき10,000字ロングインタビュー

クビレ(華奢すぎる体系)と胸の大きさにコンプレックスがあったとの話
⇒見られることの喜び→見せ方を覚える→見せることを楽しめるようになった

「見せることが楽しいって思った時から、すべてが変わるんですよね」(p30)

熊田曜子「私は『セクシー』を『下』のものだと思われたくないし、大きな武器だと思ってる」

「ファンじゃない人から見たら欠点に見えるようなところも、人によってはそれがその子の売りになって」(p34)

中川翔子「グラビアのお仕事だと、クオリティが高かったり、自分では選ばないようなコスプレができるのが楽しい」

中川翔子はグラビアアイドルなのか?と本人もマネージャーもファンも思っているw
グラビアアイドルおたくが、グラビアをやってる。まさにシミュラークル!ハイパーリアル!(適当)

仲村みう「かわいいだけじゃなく、"この子○○歳なのにセクシーだよね"っていうプラスワンがほしかった」

この娘も自身をアイドルオタクだと言っている。だが、それ以上に注目すべきは

「中学一年の時にパンクやビジュアル系にハマったこともあって」(p43)

の部分。


メイド喫茶で働いているような、<自称アイドル>の人と何人かお話させて頂いたことがあるが
彼女たちは、だいたい「ワタシ、オタクなんです」と言い、そのうちの何名かは「ビジュアル系が好きです」と言う。


まさか、仲村みう氏までもがこの類型だとは・・・
全国の萌え系アイドルおたくの人はロリータ服のブランドを覚えて
ビジュアル系(最近のバンドね)を聴けばいいんじゃないかw そんでシド・ヴィシャスを崇拝すればいいんじゃないかw



若槻千夏小池栄子の共通点と差異

・共通点若槻千夏小池栄子も「かわいいだけで終わりたくない」「可愛いだけの扱いは嫌」と言う
・差異男目線と女目線のどちらに比重を置くか。

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若槻千夏TVバラエティやりながらもグラビアでお尻も出すし、それを女の子に見てもらいたい

「いかにグラビア誌を女の子に見てもらうかを考えた」
「ただ、私のTVでのキャラクター上、確実に男性にはウケないんですよ」
「女性って結構サバサバした子が好き(中略)それならば女の人に好かれた方が早い」


小池栄子グラビアは男性にエロを提供する場。女性の支持を得ることはいつでも出来る

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この二人の考え方の違いは面白いと思った。
でもグラビアを「男性を喜ばせるもの」と語り、且つ「女性の支持を得ることはいつでも出来る
と言い切っている小池栄子は凄い。
しかし、若槻千夏小池栄子の両者ともバラエティで活躍することに貪欲なところは同じ。
かわいいは正義>じゃなくて<ある程度かわいくて面白い>が正義ですね。
これは個人的には重要なポイントなんです。処世術として。



対談 野田義治サンズエンタテインメント)×清水幸治(フィットワン)「グラビアのゆくえ」

・<優香>が与えたグラビアアイドルのイメージ転換説
ホリプロという大きい事務所がグラビアアイドルをデビューさせたことにより
グラビアアイドルのアイデンティティが世間的に確立されたとのこと。


・グラビアアイドルの年齢の二極化
<20代以上の娘orジュニアアイドル>で昔はメインだった16〜18歳が少ない
→「要は買ってる人間がそのまま年取ってるだけ」(p49)



トップ写真家5人が語る、グラビアアイドル論

他の4人の写真家の方たちは、割と「女性の自意識の変化」とか
「以前のアイドルはオーラがあったけど、今のグラビアアイドルは普通の子」
といった感じのものだったが、篠山紀信さんだけは安易にそういったことを語らなかった。
どの見方が正しいのかなんて解らないが
グラビアアイドルとは最もラジカルに移り変わり、いつでもエポックが生まれる"現象"である
という篠山紀信さんの見方が個人的には好き。



西島大介「新種発見!!マンガっち 第9回」

平野綾さんと対談した時の経緯などが書いてあった。思わぬ収穫だったw
以前、平野綾が何かのラジオで西島大介が好きだと言ってたのを聞いて
「そんなんずるいわぁーーー」と悶えたのですが
やはり平野綾氏は大塚英志の名前が絡んでたから、西島大介をチェックしたと対談で語っており
「やっぱりかぁ。そんなんずるいわぁーーー」と再度悶えたのでありました。めでたしめでたし。


『恋におちた悪魔 世界の終わりの魔法使いII 発売記念 西島大介×平野綾Web-Newtypeスペシャル対談- web Newtype
http://pc.webnt.jp/special/sp061004_aya.html



06/10/25追記:団塊ジュニア世代が今のグラビアアイドルを支えてるのかい?

http://d.hatena.ne.jp/erohen/20061023
こちらの記事が大変参考になります。
雑誌という産業構造の変化」と世代的な話。
確かにアイドルイベント(サイン会だの撮影会だの握手会だの)に行くと
団塊ジュニア世代とその周辺(現在、だいたい20代後半から30代)が多いという実感はある。


だけど、この話は個人の経済力の問題も絡んでくるので、単純化できないけど。
つまり「アイドルにどの程度投資できるか」という問題があって
アイドルイベントに参加するには(個人差にもよるが極端に書くと)
わざわざ遠くから会場に駆けつけて、並んで、特典をゲットするために同じ商品を何個も買いetc..
そういう消費というか蕩尽をしなければならないから
経済力が余りない10代の人ではキツイよね、ということです。


話はずれますが、昔のアイドル業界の状況などが解らないので残念なのですが
例えば、80年代のアイドルたちの熱狂的ファンはどの世代が多いのだろうか?
当時の団塊ジュニア世代の人たちなのか?
それとも、当時はまだアイドル産業自体が特定の世代に頼らなくても成り立つ商売だったのか?
バブルだから関係なかったのか?
うーん、全く解りません。勉強不足です。


10年前くらいから、トップグラビアアイドルの生年は、あんまり変わっていない

これは目から鱗。そして、これはアイドル業界全体(グラビア以外)でも当てはまるのかどうか?
そのあたりを気にしながら、今日も一日を過ごす。