バンギャ的オトコノコ 〜女の子的感性による憧れ意識でバンドをやる男〜
(日記,id:matuoka様経由でヴィジュアル系関連の動画を見て)
“ニコニコ動画(γ)‐ヴィジュアル系とハロプロ曲を混ぜてみました その1”
http://www.nicovideo.jp/watch/sm377250
“ニコニコ動画(γ)‐Plastic Treeの曲のピッチを上げると嗣永桃子(Berryz工房)っぽくなる”
http://www.nicovideo.jp/watch/sm300474
解る人には解ってもらえるかもしれないけど
「ヴィジュアル系臭い歌い方」っていうのがある気がする。(Dの浅葱とかヴィドールのジュイとか)
それが「アイドル臭い歌い方」と似ている部分があるかもぉーって
そんなん考えてんよ
だけど、発声法とかそういうのゼンゼンわかんないから
その話じゃなくて、違うこと書くよ
まぁ同じバンドでもコンセプトが変わったり、年数が経って変わったり
メンバー内でも化粧の質が違ったりするので、何とも言えないんだけど。
バンギャ的オトコノコ 〜アイドルっぽい感性と親和性が高いヴィジュアル系バンド〜
すなわち、「なる」という行為において、
バンやろ少年は、ロックという音楽、すなわち男性性シンボルを中心的手段とし、
コスプレ少女は、化粧と衣装、すなわち女性性シンボルを中心的手段とするのである。
(中略)
バンやろ少年は、確かにライブでは化粧する可能性が高く、
その意味ではヴィジュアル・ロックのあり方に近いといえるが、
第一の目標はバンドをやることにおかれ、化粧することにはおかれていない。
彼らの関心は、化粧や衣装より音楽に向いている。
一方、コスプレ少女が音楽をやることはなく、
あくまで化粧と衣装というヴィジュアル面に関心が集中している。
端的にいえば、ギター少年はhideのようなギタリストになりたいのであり、
コスプレ少女はMana(MALICE MIZERのギタリスト)のような格好がしたいのである。
(井上貴子「拡張された<男の美学>――Xをめぐって」
『ヴィジュアル系の時代――ロック・化粧・ジェンダー』pp.146-147,2003,青弓社)
- 整理:標準的なパターンとしてはこうなりやすいらしい
[男の子 ― バンド活動] / [女の子 ― 化粧・衣装]
- バンギャ的感性のオトコノコはこう?
[男の子 ― バンド活動と化粧・衣装]
男の子がヴィジュアル系バンドをやる際に一般的には二次的な理由だったはずの
「化粧・衣装」に拘り、しかも「女の子的な意味」でヴィジュアル系バンドに憧れた。
それが、メガマソの涼平のような、バンギャ的オトコノコなのではないかと思った。
逆に、例えば雅-miyavi-などには、バンギャ的なものは全く感じられない。
彼は「hideのようなギタリストになりたい」タイプの発展系に見える。
美人形のラメさん(当初ヴィジュアル系に抵抗があった派)と
メガマソの涼平(最初から「ヴィジュアル系」を前提としている派)が象徴してるなあと思いました。
後発世代のヴィジュアル系的な意匠に関するバンド演奏者の思想の違いは
「自分がヴィジュアル系バンドのどの部分に憧れたか」という部分が関係しているかもしれない。