高原英理:小谷真理『ゴシックの夢、ゴシックのリアル』感想日記

あるいは、11月のある陰鬱な夜、蒼穹なる淡雪に溶け込み人間を辞職した日の日記


時:2007/11/11/17:00~
場:今野スタジオMARE
注意:途中に挟まっている引用は今回のトークショーとは全く関係ありません。

ゴシックスピリット

ゴシックスピリット

テクノゴシック

テクノゴシック

虚空(みそら)は黝色(うすずみいろ)に落居
木葉しじれ凋みつ
木葉すがれ凋みつ
いつとしれぬとしごろの
侘びし神無月の小夜なりける


エドガー・アラン・ポー,日夏耿之介(訳)「ユウラリウム――譚詩」
『ポオ詩集 サロメ現代日本の翻訳』講談社,1995)


「バタ臭いのが好き」と小谷さん。


「男臭い・汗臭い」ロック → 「美は力」のロック(デビット・ボウイ〜)


デビット・ボウイもクリスチャン・デスのVo.ロズ・ウィリアムスも
ポオが好きだったらしい。


70's初頭の悪魔主義がマッチョの反復に→変形した悪魔主義(吸血鬼,両性具有)


大島弓子ミモザ館でつかまえて』で急にオシャレに
デビット・ボウイを小さくしたような美少年が登場


「陰鬱な美」を描く少女マンガたち・・・

打ち靡く春の野に施し受くる蜂どもでさえ、
いつ甘き露は毒の花にこそあるを知るなり。


ジョン・キーツ「イザベラ」(目箒)『夜の勝利――英国ゴシック詞華撰(1)』高山宏編・訳)


「残酷さ」身体の偶然性の危うさ ←→ 死や病気が隠蔽された社会


「猟奇」:1920〜30'sの猟奇図鑑
身体の破壊・変異・性に向かっていく
隠された身体、人間の不完全さ


○残酷、恐ろしさ / ×悪意、怨恨


乙一『Goth』:普通のミステリー(秩序の回復)と違う到達点:犯罪の手触り
・初期の明智小五郎:猟奇根性

希望に虐げられ前も見えず
歪んだ思想に繋がれた この美徳
気が狂れ血を呑み
苛なまれ続ける価値は?

L’Arc〜en〜Ciel「I'm in pain」)


(小谷)『ファイトクラブ』不完全さ(キズ、ボロボロの身体)が男のmachismoの証明という逆説
(高原)梶原一騎のマンガ的


身体の壊れやすさ:逆にここまで壊れてもまだ大丈夫なのかと、そこに崇高さを見る
「意志の身体への優位性」

太陽ニ
殺サレタ・・・
サヨナラヲ
言ウ前ニ・・・

BUCK-TICK「太陽ニ殺サレタ」


・吸血鬼の「マント」がポイント ← 19cの礼服
・田舎の妖怪→ポリドリ以降、ヴィジュアルの良い吸血鬼


・吸血鬼-貴族 / 人間という家畜-領民という家畜


・吸血鬼-blood-体液説 / フランケンシュタイン-電気説


・吸血鬼-貴族 / 狼男-貧乏 / フランケンシュタイン-人形


(高原)「ゴスに悪人なし。ダメ人間はいるけど」wwwwwwwwwww


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ワールドコン(世界SF大会2007)の話
――高柳カヨ子さんについてのお話
ゴスは白人が似合うが、ゴスロリは日本人的体型のほうが着こなせる。

――マーク・ドリスコルさんの話
アメリカのゴスは哲学的じゃない、日本のゴスは哲学的な背景がある。
と言って会場から非難の声があがったらしい

さあ行こう、人間の子供!
水あるところ広いところへ、
妖精と二人、手に手をとって。
だってきみにはわからぬくらいこの世はなみだで一杯だから。

ウィリアム・バトラー・イェイツ「the stolen child」
『夜の勝利――英国ゴシック詞華撰(2)』高山宏編・訳)


――――――――――――後半――――――――――――――――――――


吸血鬼:現代文化における「他者」のメタファー:レイプ,黒人,レズビアン・・・


――日本の傾向:「引き裂かれる自己」
月姫,吸血鬼ハンターD,Blood+,トリニティ・ブラッド


「Blood」:少女,日本刀,翼手,セーラー服の異装性と変異,エキゾティシズム

不安定な鼓動
致死量に満たない快楽と解放


D’espairs Ray「Garnet」


・死を意識した哲学
ベンヤミンハイデガー西田幾多郎などの京都学派
――西田幾多郎善の研究』:我を忘れている状態が本当の自分(ヘーゲルを反転したような)


自分の意志を持たず、自我のない客体を見る:「稚児」


(小谷)ポルトガルに行ったときの話;「遺体の展示」
→白雪姫-高貴な死体はガラスケースで保存して見せる


・死体観
精神性-日本-諸行無常,徒然なるままに・・・
肉体性-西欧-聖人の肉,(この物質性がゴス)

根暗、引きこもりの僕、無口だけが取り柄です。
寂しくなんてないよ、だからお構いなく。
悪趣味異性観察、楽しくて堪らないよ。
理解不能奇声罵声、今日も張り切って生きますです。


ガゼット「貴女ノ為ノ此ノ命。」


ゴスロリ-人形-作り込み方


関東-江戸-溜め込むのを好まない
関西-作り込み-バロック-宝塚-ゴスロリ


ゴスロリ-手仕事-戦前のお嬢様文化
「階級制度の名残」だが「右」じゃない


――――――――――質疑応答の場面――――――――――――――――――
シュルレアリスム-カトリック
ゴス-プロテスタント系によるカトリック的ゴージャスさの表象への憧れ



――――――――――――――――――――――――――――――――――――
小さい頃からずっと「死にたい死にたい」が口癖だったけど
この表現は自分の気持ちを正確に表していないということに今更気が付いた。


「死体になりたい」がより適切な表現だとやっと解った。


――――――――――――終了――――――――――――――――――――――



以上、ラルク15周年ライブのDVDを10回ほど見直した日の日記

15th L’Anniversary Live [DVD]

15th L’Anniversary Live [DVD]

hydehydeのコスプレをしてる様に鼻血が出る(意味解らん)


かなり昔の話題だが
ウィキペディアラルクの項に『hydeの身長は156cm』と書くと、数時間以内に削除される」
というネタが2ch界隈で話題になって
「日本hydeの身長は156cmだよ協会」「日本hydeの身長は156cmじゃないよ協会」
「日本hydeの身長は256cmだよ協会」「hydeの身長は平常時156cm」など
様々な方向に拡散していったみたいだけど・・・


私は、hydeは美形で顔小さくて身長低いからこそ最高なんじゃないかと思ってます。
一応、ウィキペディアで削除していたのは一部のファンだということになっているが
156cm(これが正確かどうかは別にして)の記述をしつこく削除することで
逆にアンチや荒らしの側が正しいみたいな雰囲気なってる気がする。


hydeは身長が低いところが素敵なところの一つなんだから
hydeは身長低いトコも含めて最高にカッチョいいんですぅーーー!!」
と言えばよいのではないかと思いました。